あるところにとても重い腰がありました。
何をやるにしても腰が重く、ちょっとやそっとのことじゃ動きません。
脳が行動の必要性について説得しても腰はちっとも動きません。
そこで脳は考えて、手に協力を要請しました。
手はよしきたわかったと協力を快諾し、スマホやキーボードを叩きます。
それでも腰は動きません。
手は自分の力ではどうにもならないことを悟り、腕に協力を要請しました。
腕も自分にできることがあるならと、肩から先を一生懸命回しました。
肩甲骨は少しほぐれましたが、腰はちっとも動きません。
脳と手と腕は話し合い、やはりここは下半身に助けてもらおうということになりました。
手はふくらはぎを揉み、脚の機嫌を取りました。
腕は手のサポートをしました。
脳は、腰に再度話しかけます。
それでも腰は動きません。
その後も、楽しげな音楽をかけたり、いっそ横になってしまうかと横になったりしましたが、どうにもなりませんでした。
終わり